高齢者の足のむくみについてですが、足がむくんでしまっている本人も当然つらいものです。しかしながら、高齢者となると介護されている方も出てくるかと思います。高齢者の足のむくみというのは、介護されている方にとっても気になる症状なのです。
というのも、高齢者ということもありますので、もしからしたら何かの病気の症状で足がむくんでいるということも十分考えられるのです。
もちろん、足のむくみという症状は病気が原因で起こることも十分ありますが、高齢者の場合には特に病気が原因でなくても若い頃より足のむくみが生じやすくなります。ここでは、高齢者の足のむくみの原因と対策についてお話していきましょう。
高齢者の足のむくみの原因
まず、高齢になってくると、若い頃に比べて体を動かす機会が減ります。
体調が悪い高齢者の中には、若い頃のように身体を動かしたくとも動かすことができないという人もいます。
また、人によっては足腰が弱くなったり、足を悪くして車椅子で生活をしていたりする方もいらっしゃいます。こういった場合には、特に運動不足になりがちです。
身体を動かさない状態が続くと、やはり血液循環に必要なポンプの機能がきちんと働かなくなってしまいます。
高齢になるとさまざまなところの機能が低下していきます。血液循環の鍵を握っている心臓ですが、この心臓の機能低下も見られますので、心臓から一番離れている足がむくみやすい状態になってしまうのです。
足腰が弱くなることにより、歩く機会が少なくなると、血液やリンパ液を押し上げるふくらはぎの筋力も低下していきます。それによって、さらに足がむくみやすくなります。
高齢者の足のむくみの対策
高齢者の足のむくみを予防するためには、血液循環を改善することがポイントとなってきます。
高齢者は筋力も低下することが多く、足を動かすこと自体が非常に難しくなる場合があります。
この場合、できるのであれば軽いウォーキングをしていきたいものです。
もちろん、決して無理はせず、あくまでも散歩するくらいの気持ちで毎日少しずつ歩きましょう。
もし、外出して歩くことが難しいという場合には、仰向けになった状態で、足を上下させる運動が効果的です。
寝たきりとなっている高齢者もいるかと思いますが、寝たきりになるとやはり筋力が低下しているため、自分で足を動かせないことがあります。
そのような場合は、介護されている方がこまめに姿勢や足の位置を変えることも重要です。
適度なマッサージをしてあげることもとても大切です。
このように歩く以外にも、体を横にすること、介護されている方の協力を得て、マッサージや足を動かすことで、血行がよくなっていきますし、それが高齢者の足のむくみの対策になります。
また、足裏を刺激することも大変効果的です。竹踏みや座っているときにゴルフボールなどで足裏を刺激するだけでも効果がありますので、是非試してみてくださいね。
さらに、座った状態で足の裏が床にきちんとついている状態をキープするのも大切です。というのも、座った状態で足の裏を床につけるだけでもポンプ機能が働くようになります。ご自身でイスの高さを調節するのはもちろん、介護されている方がイスの高さを調節してあげることも大切です。
車イスの場合には、フットレストの位置を調節するといったこともしてみましょう。足を置く位置を変えるというだけですが、高齢者にとってはこれだけのことでも足のむくみにかなりの改善が見られるのではないでしょうか。